学会紹介会長挨拶

~“元気が出る”JADR, “元気のある”JADRを目指して~
今里 聡

会長 今里 聡本年1月から、2019年~2020年の会長を拝命致しました。この2年間、副会長/次期会長の中村誠司先生、財務担当の森山啓司先生(写真)、ならびに全理事の先生方と力を合わせて会務の運営に邁進致します。浅学菲才の身ではありますが、JADRの発展のために努力を惜しまない所存ですので、何卒よろしくお願い致します。

私は、1989年にIADRおよびJADRに入会し、2011年から評議員、2013年から理事としてJADRの運営に参加させていただきました。とくに、2015年からの4年間は、高田 隆会長、山崎和久会長のもとでさまざまな会務執行について勉強させていただき、また、元IADR会長である作田 守先生、黒田敬之先生、安孫子宜光先生といった錚々たる方々からのご薫陶を受けて、JADRの歴史や成り立ち、IADRとの関係性等について学ばせていただきました。会長の任につくにあたり、2006年(平成18年)に発刊された50周年記念誌「JADRのあゆみ」も読みかえしてみましたが、これまでJADRを創り上げ、大きく成長させて来られた先人の偉業に感嘆せずにはいられませんでした。JADR会長というポジションが非常に重みのあるものであることを意識し、その名に恥じぬよう、気を引き締めて会務に当たらせていただこうと思います。

私が初めてIADRに参加したのは、1992年にグラスゴーで開催された第70回大会でした。当時、全くの駆け出しの研究者であった私は、論文で名前をよく見る海外の著名な方々の発表を直に聞くことができ、また、時としてface to faceで話をする機会にも恵まれるIADRにすっかり魅了され、その後、英国ニューカッスル大学に留学中に参加したシアトルでの第72回大会以降、ほぼ欠かさず毎年IADRに参加してきました。私がメインで所属するDental Materials Groupは約1000人のメンバーを擁する巨大なグループですが、receptionやbusiness meetingに積極的に参加するようにしていると、やがて、憧れであった海外の研究者を「友人」と呼ばせていただけるようになり、学会に参加する楽しみがさらに膨らんでいきました。そういった経緯から、第78回IADR大会(2000年のワシントンDC大会)で、Dental Materials GroupのLunch & Learning Programのオーガナイザーとして初めて運営に関わらせていただき、その後、Program chairを何度か経験してから、Dental Materials GroupのSecretary(2004~2007年)、President-elect(2007~2008年)、President(2008~2009年)を務めさせていただきました。また、2007年から4年間は、Hatton Awardsの本選での審査員を務める栄に浴し、大変貴重な経験を致しました。こういった中で私が身をもって感じたのは、ヒューマンネットワークの大切さです。人と人の繋がりが生むパワーは、机上で文面を交わすことで得られるものよりもはるかに大きく、学会という団体の存在意義はそこにあると言っても過言ではないと思います。指先の操作ひとつで世界中の情報が簡単に手に入るようになり、そのスタイルが随分変わってはきましたが、それでも学会は「人の集まり」であり、「人のための集まり」であることに変わりはありません。私は、JADRにおいても、ヒューマンネットワークを重視することで、学会が健全にその機能を発揮し、会員が学会の恩恵を十分に享受できるような運営が可能になるだろうと考えており、人が集うことで“元気が出る”、そんなJADRを目指したいと思います。

また、JADRには、「ならでは」と言える素晴らしい点がいくつもあります。まず挙げられるのは、歯科の基礎系と臨床系のすべての分野がシームレスに幅広く繋がることのできる学術団体であるということです。最近は、特定の専門を深く掘り下げる学会に興味が集まる傾向がありますが、Interdisciplinaryな学会には、異分野の知識と情報を収集できると同時に、全く異なる視点で研究成果についての議論が行えるという大きなメリットがあります。積極的な「越境」で新しい世界に足を踏み入れることは、自らの研究を何倍にもスケールアップしてくれます。次代を担う方々には、この醍醐味をぜひ味わっていただきたいと思います。2つ目の特筆点は、国内で開催されるにも関わらず、学術大会の公用語が英語であることです。JADRでは、2012年の新潟大会からすべてのプログラムの英語化がスタートしましたが、現在ではこのスタイルが完全に定着しています。プレゼンテーションやQ&Aにおいて英語での発信力を磨くことができる絶好の場となり得る点で、とくに若手にとっては非常に役に立つ学会であると断言できます。この2年間は、広報にも力を入れ、基礎系、臨床系を問わず、JADRのこれらのメリットをより多くの方々にご理解いただき、活用していただけるよう努めることで、“元気のある”JADRを実現していきたいと考えております。

私が会長を務めさせていただくこの期には、国内大会、IADR大会とも例年とは少し異なるイベントが控えております。2019年は、3年に一度のIADR-APR大会がオーストラリアのブリスベンで開催され、JADRの学術大会はこれと併催の形となります。また、2020年にはIADRが100周年を迎え、発祥の地であるワシントンDCで3月に記念大会が開催されます。会員の皆様には、これらの大会に積極的に参加いただき、JADRの際立った学際性と国際性を満喫いただきたいと思います。同時に、今後2年間に行われるJADRのさまざまな活動に対して、会員の皆様の絶大なるご支援、ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

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